こんにちは。
急ですが小説の読書感想文を書きたいと思います。
本当はAmazonのレビューに書こうと思ったのですが、
せっかく自分のブログを持っているのだからこのブログに書こうと思いました。
今後も書いていこうと思います。
※ネタバレありです!注意してください!
今回レビューするの本は、東野圭吾の「秘密」という作品です。
記憶力が悪いので細かい設定とか覚えてません。
・序盤の簡単なあらすじを言いますと、
主人公は東京で妻(直子)と娘(藻奈美)と3人で仲良く暮らしていました。
主人公は高専卒の工場勤務、妻は短大卒の専業主婦、
そして藻奈美は小学5年生の女の子です。
妻(直子)と娘(藻奈美)は新潟にある直子の実家にバスで向かいました。
そのバスが事故を起こしてしまいます。
バスが崖から転がってるあいだ、妻(直子)は娘(藻奈美)に覆いかぶさって守ります。
そして直子は亡くなってしまい、藻奈美は体に異常はありませんでしたが、意識が戻りませんでした。
何日かしたら藻奈美の意識が戻りました。
しかしそれは藻奈美ではなく、直子でした。
藻奈美の体に直子の魂が宿ってしまったということです。
見た目は主人公の娘(藻奈美)ですが、性格は妻(直子)でした。
直子は藻奈美のために小学校に通う事にします。
直子は30代中盤の女性なのですが藻奈美は小学5年生。
最初は色々と苦労したのですがすぐに対応できるようになりました。
次第に直子は自分のために勉強をするようになります。
直子は子供の頃に勉強をサボって後悔してるから2度目の人生では頑張りたい、ってな感じです。
普通の公立中学ではなく偏差値の高い私立中学を目指すようになります。
ちなみに家事は直子がやってます。
学校の帰り道でスーパーに寄って食材を買って家に帰って作ってました。
受験勉強で忙しいのに家事をしてました。
そして中学受験に合格しました。
次は高校受験です。
直子は東大受験するような偏差値が上の高校を目指す事にします。
このときも受験勉強で忙しいのに家事をしました。
直子の夢は医者になる事でした。
そのために必死に受験勉強をしていました。
主人公と妻はここらへんまでは仲良くやってたように思えます。
直子は高校受験に合格して、テニス部に入るようになります。
直子は部活で帰りが遅くなる日々でした。
練習で夜7時とか8時に帰ってくる日々でした。
主人公は直子が帰ってくるまで待ってました。
そして直子は家に帰ってきてから晩御飯を作ってました。
主人公はそんな直子を怒ってしまいます。
医者になるためにその高校に入学したのに勉強はどうしたんだという疑問や、
直子が同世代の男子と仲良くなってしまうという不安からです。
直子の説明では「帰宅部よりも運動部のほうが受験に成功するから部活をやっている」というものでした。
これは直子の詭弁ではなく本当にそういうデータがあるそうです。
なので主人公は最初は納得していました。
ある時期から、直子の様子がおかしくなり始めました。
その理由はテニス部の先輩が直子に気があるらしいからです。
直子は表面上は先輩の誘いを断ってますが、内心では嬉しくて喜んでる感じです。
本当は先輩と付き合いたいけど旦那がいるから・・・ってな事だと思います。
直子は学校だけではなく主人公に内緒でその先輩と電話で楽しく会話するようになります。
主人公が風呂に入ってる間に先輩と電話をするようになります。
そんなこんなで直子と先輩はクリスマスにデートをするくらいの仲になります。
デートと言ってもまだ付き合ってないです。
ちなみにデートのことは主人公には内緒です。
主人公は直子の様子のおかしさに気づいて電話盗聴とか色々して、
直子が先輩とクリスマスにデートすることを発見してしまいます。
盗聴の録音から待ち合わせ場所とかを特定します。
直子と先輩が待ち合わせ場所で合って微笑んでるところに主人公が登場します。
そして二人の仲を引き裂いて直子を連れて帰ります。
直子はショックで暗くなってしまいました。
テニス部もやめました。
夫婦の関係は完全に冷え切ってしまいました。
主人公は食欲がなくなって痩せ細ってしまって職場の人に心配されるほどになりました。
直子は性格が暗くなりすぎて学校の先生に心配されるほどになりました。
そんなとき、藻奈美が意識を戻しました。
序盤に出たきりなのでもう一度解説しますが、藻奈美とは主人公の娘です。
今までは娘(藻奈美)の体に母(直子)の魂が宿っていた状態だったのですが、
なんと藻奈美の意識が戻って直子が消えました。
体も心も完全なる主人公の娘に戻ったのです。
主人公は藻奈美に、事故から何年も経ったことや、母は事故で亡くなってしまったことを説明しました。
何時間かしたら藻奈美は眠ってしまい、そして起きたら直子に戻ってました。
これをきっかけに夫婦の関係は改善しました。
以前のように主人公と直子は仲良く会話するようになりました。
藻奈美はこの一度きりではなく今後もたまに藻奈美本人に戻るようになりました。
主人公は藻奈美と楽しく会話をし、直子になったら主人公が藻奈美との会話と直子に聞かせて盛り上がる感じです。
最初は藻奈美が出てくるのは週1くらいでそれ以外は直子だったのですが、
3日に1回になったりして次第に直子よりも藻奈美の時間の方が多くなります。
ちなみに、藻奈美は直子の記憶がありません。
なので藻奈美は主人公と直子が事故後に過ごした日々を知りません。
中学やら高校の思い出が何もなかったのですが、何故か勉強は直子と同じように出来ました。
藻奈美は直子の記憶がない状態でも学校に通いました。
そして終盤の1歩手前です。
藻奈美の時間が増え、直子の時間が減ってゆき、直子は完全に消えかかってました。
主人公と直子は公園でデートすることにしました。
そこで直子は主人公にお別れの言葉を言って完全に消えました。
藻奈美は藻奈美として生きてゆくことになりました。
その後は原作でも思い切りカットされてて急に10年後になってます。
藻奈美は大学で医学部に入って研究職になりました。
そして男性と結婚する事になりました。
その男も直子と同じく高学歴です。
主人公は喜んでました。
しかし色々あって、主人公は直子が消えてない事に気づいてしまいます。
直子は藻奈美のふりをしていたのです。
本当は藻奈美の意識は戻ってなくて、ずっと直子のままだったのです。
直子は直子のままだったのに、主人公と別れて別の男と結婚します。
主人公が気づいて物語りは終了です。
その後はどうなったのか分かりません。
※※こんな感じのストーリーです※※
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ここから「秘密」のレビュー読書感想文です。
藻奈美の結婚相手の男のこととか、本当はいろいろと細かいストーリーがあるのですが省略です。
物語を簡単に解説すると、専業主婦の中年の母親の魂が、若い娘の体に入って青春をやり直し、
頑張って勉強して高学歴になって、そして低学歴の旦那を捨てて、高学歴の男と再婚する話です。
他の方々のレビューを見ると直子が叩かれまくってます。
あまりにも酷すぎる、主人公が可哀想だ、という意見が多いです。
ですが僕がこの本を読んだ感想は、主人公は捨てられてもおかしくないなと思いました。
作品では直子が料理をする場面が何度も出てきます。
受験勉強で忙しかったり部活で夜遅くても晩御飯を作るシーンが多いです。
作者はここを何度も強調しています。
原因はここにあると思いました。
主人公と直子は夫婦ですが親子でもあるのです。
中年男性と女子学生ですからね。
主人公は女子小学生に料理を作ってもらって普通に食べてました。
中学受験を必死にしてる時でも主人公は料理をせず待ってるだけでした。
受験合格後は主人公は女子中学生に、そして高校受験合格後は女子高生に・・・って感じです。
直子は妻ですが、主人公と親子です。
もしも小学生にご飯を作ってもらってる親がいたとしたら、その親が叩かれるでしょう。
「秘密」という作品では娘の藻奈美は体は子供でも心は妻なので、そのへんが曖昧になってしまってますが、
冷静に考えれば父親が小学生や中学生の子供にご飯を作ってもらってるのです。
いくら心は妻といえ、駄目だと思いますね。
主人公が料理を作っていれば直子に捨てられる事はなかったかもしれない。
直子は受験勉強を頑張っている学生であり、何よりも事故の被害者なのです。
藻奈美の体に直子の魂が宿ってますが、直子の体は死んでいる状態なのです。
作者の東野圭吾が伝えたかったのはこれだと思います。
ちなみに僕はニート歴10年なので主人公の事は本気では悪く言えません。
考察なので主人公を悪く語ってますが・・・。
あと、直子は藻奈美のために生きたのかなと思います。
直子は藻奈美のために勉強して高学歴の男と結婚したのです。
藻奈美のためにテニス部やらその他の青春をしたのです。
それが直子にとっての藻奈美へのお経や念仏だったのでしょう。
どちらにせよ直子は何も悪くないと思いました。
「主人公が家事を何もしなかったから捨てられた」のと、
「直子は藻奈美のために生きた」のと、その両方ともと。
この3つのどれかだと思います。
10年ニートはそう思いました。
書き始めて2時間も経ってしまったので、これで「秘密」のレビューは終わりです。
↓本を書きました。
ぜひ読んでみてください。